全米女子オープンで笹生優花選手の優勝を、心よりお慶び申し上げます。松山英樹選手のマスターズ優勝、二年前の渋野日向子選手の全英女子オープン優勝から、日本のゴルフ界に良い風が吹いていると思います。笹生選手を祝う記事は沢山ありますが、僕が印象を受けたのはこの記事ですね。3つあります。
まずは「インタビュー時間を作ってくれたことに感謝を伝えると『ぜんぜん大丈夫です』と首を振った。『優勝したのでしっかり答えなくちゃいけないですし、そういうのは自分が答えられる範囲で全部答えて、やっていた感じです。こちらこそ、ありがとうございます』。」というくだりで、テニスの大坂なおみ選手が記者会見を辞退した騒動を思い出さずにはいられません。
19歳と若年にも関わらずプロゴルフプレーヤーとしての成熟度は高そうな笹生選手ですが、女性としての成熟度は発展途上であり(めっちゃ言葉選んでます)、大坂選手のストレスの原因になるようなマスコミからの下衆な質問は、ほぼ皆無だからこそ取れる態度なのではないかと思います。ゴルフに限らずプロスポーツはエンターテイメントなので、笹生選手の今後の成熟に期待します(めっちゃ言葉選んでます)。
次の印象はここ。「笹生は、結果にこだわってゴルフすることを拒んでいる。詳しくは後で触れるが、それは、幼少期から結果を求められてきた反動として、自分を守るために編み出した心のコントロール方法とも言えるだろう。」
プロは結果が全てだし、リーダーズボードは普通は見るだろうから、強く心掛けないと「リーダーズボードを見ない」という事のほうがプロは難しいと思います。きっとジュニア時代、ゴルフの指導者から強く結果を求められ、辛い思いをされたのだろうなと推測します。一般論ですが、親がわが子をプロゴルファーにしようと力み過ぎてしまうと、結果が悪い事の叱責が度を超すと、親に叱られないためにスコアを誤魔化す子が育ってしまう、という記事を読んだことがあります。笹生選手がそうだとは思いませんが、ジュニアを指導する人すべてが肝に銘じてほしい事だと思います。
3つ目の印象はここ、「あのとき(返しのパーパットを)ミスっても、全然悔しいと思っていないと思います。ファーストパットが外れて、半分終わったような気持ちでした」というところ。この時点でメンタル優位ですよね。プレーオフで勝ちたいと思っていないんだから。
アマチュアの現実に置き換えて考えてみます。あがり3ホールくらいでそれまでのスコアを意識するアベレージゴルファーがどのくらい居るでしょうか?おそらく皆無だと思います。むしろ「あとの3ホール、全部ボギーなら90切れるよ」みたいなことを同伴者から言われると、そこから途端に崩れ始めるか、或いはそれを想定して「言うな~!」と嫌がる人が多いと思いますが、みなさんは如何でしょうか?
私が90切りを意識するようになったあたりから心がけてることがありますが、上がり3ホールあたりでスコアがどうで、残りをどう攻めるか、あえて意識しています。または、グリーン上で「これが入れば@@(パーとかバーディ)」と、自分で言うようにしています。理由は二つ。①人に言われるのが嫌だから自分で言う。②プレッシャーに耐えるメンタルを鍛える。
まあ、アマチュアが受けるプレッシャーなど、プロが受けるそれに比べたらゴミみたいなものですけどねw
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